Cassiopeia Sweet Days

アクセスカウンタ

zoom RSS アルミ合金車両

<<   作成日時 : 2005/10/07 23:58   >>

トラックバック 0 / コメント 0

画像
前回ステンレス車両の話を書いたから…と言うわけではありませんが、今度はアルミ車両の話を^^;。
アルミニウムはまぎれもなく軽金属なのですが、それだけだと柔らかすぎて車両には使用できません。それで、銅、マンガン、ケイ素、マグネシウム、亜鉛、ニッケルなどと合わせて合金にすることで、必要な強度を確保することになります。

ちなみに、日本で一番最初のアルミ合金製車両は、戦後まもない1947年、一切の航空活動が禁止されたために余ってしまったジュラルミンを使用してモハ63形を作ったのが最初です。溶接ができず、全金属製なのにリベットで止めてあったとか…。
その後、1962年に山陽電気鉄道2000形が登場。この形式はステンレス車も存在し、どうもこの時期の山陽電鉄はいろいろ試していたようです。この頃まではまだ一部リベット固定でしたが、現在も走っている山陽電鉄3000形の最初の2編成は全溶接車体で登場しました。しばらく山陽電鉄は普通鋼の電車が増備されていましたが、1980年代以降は再びアルミ車体での増備が始まっています。

で、実際にアルミ合金車体を活用して軽くした車両で思い出すのは、相鉄5100形ですね。
相鉄5100形は、5000形という全車電動車の車両(非冷房)を、足回りを使用して車体新製した車両なのですが、「17〜18m級3扉の車両(だいたい1両30t程度)を、20m4扉にして冷房も搭載して、でも1両の重さは変えてはいけない」というものすごい条件が課せられた車両でした。相鉄5000形なんて知っている人は少ないと思いますが、もっと有名な車両を例に出すと、「東急5000系の車体を20m車体に載せ変えて冷房もつけて、でも重さは変えちゃだめ」と言われれば、どんなに難しいことか分かるのではないかと。まあ、今の技術ならどうってことないかもしれませんが。これを実現したのが、アルミ合金車体の採用なのでした。

アルミ合金の車両は、塗装されているものも多いので、ぱっと見では気付かないこともあります。ただ、どうしても柔らかいために構体は全般的に厚ぼったくなる傾向はあります。普通鋼の車両でそんなことをしたら重くて大変ですが、厚ぼったくしてもアルミ合金ならかなり軽くなる、というわけです。もちろん、必要な強度はしっかり確保されておりますので念のため。相模鉄道・東京メトロ・国鉄203系を見ると、やたらとドアが引っ込んで見えるのは、それだけ厚ぼったい構造だということです。

そういえば、5年ほど前に、日比谷線中目黒駅で脱線事故がありましたが、この時に「アルミ合金車体は強度が弱い」と言われていたような気がしますが、一方で中越地震で200キロで走行中に脱線しても乗客が無事だった新幹線200系もアルミ合金車体だったのですが、何か…?

現在、増備車の全てがアルミ合金車体になっている鉄道というと、東京メトロ(帝都高速度交通営団)、阪急電鉄、山陽電鉄あたりでしょうか(他にもあるかもしれませんが)。あと、上越・東北・長野・山形・秋田の各新幹線電車(「山形新幹線」「秋田新幹線」という呼び方に違和感を覚える方もいると思いますが、私は車両の愛称としてなら通用すると思っています)も、現在の東海道新幹線もアルミ車体ですね。あと、小田急50000形VSE車もアルミ合金製ですね。相模鉄道も、9000形まではアルミ合金車体でした。

ところで、アルミ合金の車体を使用するのはコスト削減のため…と聞くと、製造費が安いとか、メンテナンスが楽とかいう連想をするかもしれませんが、そんなことはありません。
アルミ合金製の車両は、製造単位にもよりますが、だいたい普通鋼で作るより3〜4割くらいは価格アップになるそうです。
また、アルミ合金はステンレスと違って腐食するので、放っておくと白濁してきます。先のモハ63も、ロクなメンテナンスができない状態だったので腐食が激しく、数年で普通鋼の車体に載せかえされたそうです。塗装するケースが多いのはこのためで、国鉄301系も当初はクリアラッカー仕上げだったのですが、後年はライトグレーに塗られています。鉄道車両でも同じで、アルミ無塗装の車両は表面の腐食が進まないようにするために、結構メンテナンスに手間がかかっているので、腐食しないステンレス車とは全然違います。
それだけお金も手間もかかる代わり、出来上がった車両は軽いので、消費エネルギーの節約になります。長期的に見ればプラスになるということで、初期投資が大きいものでも採用しているということなのです。

ちなみに、ジュラルミンが多用されている飛行機の場合も、無塗装(ポリッシュドスキン)の場合は定期的に磨かないと光沢が保てないそうで、JAL(JAL/JL/ジャパンエア)の貨物機で試行した結果は、10年くらいの長期でようやくメンテナンスコストがわずかに安くなる程度だそうです。それでも、わずかでも安くなるのは確かということで、貨物機のB747-446Fでは本格採用となりました。これだけやっても、塗装などの溶剤などによる環境悪化は抑えられる、ということなんですね。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文

PHOTOHITOブログパーツ


アルミ合金車両 Cassiopeia Sweet Days/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる