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zoom RSS 2つの「かしま号」

<<   作成日時 : 2007/01/02 05:50   >>

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茨城県鹿島郡鹿島町が市制施行の際に、佐賀県鹿島市から「鹿島市」を名乗ることについて反対があったために、字だけ変えた「鹿嶋市」になったことは結構知られています。まあ、鹿島市にしてみれば、そうでなくても一般的に「鹿島」と言えば茨城県を想像する人のほうが多い(Jリーグの鹿島アントラーズの影響もあるかもしれませんね)のに、この上同じ名前にされては…という思いはあったのかもしれません。

ところで、高速バスで現在「かしま号」と言えば、東京〜鹿島神宮を結ぶ高速バスなのですが、実はもう1つ「かしま号」が存在したのでした。それは福岡〜祐徳神社を結ぶ高速バスで、目的地が鹿島市だったことから「かしま号」となったのでした。

関東の「かしま号」は1988年に6往復で運行を開始しています。以前とあるサークルの取材でJRバス関東の方に聞いたのですが、「あやめ」という特急列車が1日4往復あったので、その空白時間帯に6往復くらい設定すれば、まあそれなりに乗ってくれる人もいるだろう…という程度の目論見だったそうです。当時は鹿島郡鹿島町でしたし…。
一方で、九州の「かしま号」は、1989年に運行開始しています。まあ、どちらも予約が不要な高速バスですし、別に同じ愛称でも混乱はないと考えたのでしょう。こちらも1日6往復で運行開始しています。特急「かもめ」に対して、運賃面での優位性をアピールしていたようです。

所要時間も運賃も、そして運行開始当初の便数も似たような2つの「かしま号」、全く違う運命をたどることになります。

関東の「かしま号」は、どういうわけか利用者が大変多くなり、常時続行便や臨時便が設定されることになりました。あわてて翌年には18往復に増発していますが、これによってさらに乗客が増加してしまい、続行便だけで50台以上も用意しないといけない状態になってしまいました。しかも、当初は「あやめ」のない時間帯…と思っていたのに、増発によって「あやめ」から乗客が移ることになってしまいました。
あまり気付いている人はいなかったのですが、実は「かしま号」の運賃は、普通列車での運賃よりも安くなっていたのでした。運行会社の方は「つくば号」を参考にして運賃設定を行なったので、鉄道運賃がどうだったかというのはあまり考えていなかったのだそうですが…。

一方、九州の「かしま号」は、なかなか乗客が定着しませんでした。無理もない話で、競合する特急列車「かもめ」は、1時間に1本程度は走っていましたので、1日6往復ではなかなか使えないという方もいらっしゃるかと。1993年に乗ってみましたが、20人いるかどうかというところでした。
結局、九州の「かしま号」は1996年に運休となってしまいました。

関東の「かしま号」はというと、Jリーグがスタート、鹿島アントラーズの影響もあってか、さらに乗客が増加。18往復で足りずに36往復に倍増、とうとう1994年に特急「あやめ」は1往復になってしまいました。それでも土日には続行便は多く、その後も45往復→64往復→76往復と、何度も増便されています。
今では鹿嶋市に住む人にとっては欠かせない交通手段になってしまったようです。

しかし、それなりの予測があったにもかかわらず見込み違いになってしまった路線がある一方で、いわば「ニッチ市場」狙いだったはずの路線が大賑わいというのも…まあ、未来はどうなるか分からない、ということなんでしょうね。

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
あけましておめでとうございます。
結果的に「かしま号」を無視してKaeruくんで乗車券を購入し元東海道線113系と横須賀線の旅を楽しんだ男・なかたんです(爆)。

「結果的に」という言葉を使ったようにJRの本数の少なさを考えると、「多頻度少量輸送」という点においてはどうしてもバスに分があるんでしょうね。鹿島神宮の場合だと、千葉への通勤や成田空港に力を割かれてそこまで設備投資などの余力が回らない、というイメージでしょうか。そして似たような例はいくつもあるように思います。
なかたん
2007/01/02 13:01

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